議事録づくりのどこに時間がかかっているのか

会議そのものより、後から議事録をまとめる作業に時間を取られていませんか。手書きのメモを見返しながら文章に起こし、誰が何を言ったか思い出し、決まったことと宿題を整理する——この一連の作業は、会議が終わってからが本番です。

とくに人数の少ない会社では、司会をしながらメモも取るのは大変です。メモに集中すると議論に入れず、議論に集中するとメモが薄くなります。ここをAIに任せると、会議中は話し合いに集中でき、まとめは自動で進みます。

そもそも会議が長い・多いと感じているなら、議事録を速くするより、会議自体を減らすほうが効くこともあります。

AIで議事録を作る3つのステップ

ノートパソコンの前で、オンライン会議を録音しながらメモを取らずに話し合いに集中している沖縄の中小企業の会社員たち

やることは大きく3つだけです。「録音する」「文字にする」「要点をまとめる」。順番に見ていきます。

ステップ1:会議を録音する

多くのWeb会議ツール(Zoom、Google Meet、Microsoft Teams など)には録音機能が付いています。対面の会議なら、スマートフォンの標準の録音アプリでも十分です。まずは1回、いつもの会議を録音してみてください。

録音するときは、会議の冒頭で「記録のために録音します」と一言伝えておきましょう。あとで触れる社内ルールにもつながる、大事なマナーです。

ステップ2:AIで文字起こしする

録音した音声を、文字に起こします。以前は手作業だったこの工程が、いまはAIで自動化できます。無料で使える文字起こしサービスや、Web会議ツールに組み込まれた文字起こし機能もあります。

精度は完璧ではありません。専門用語や固有名詞は間違えることがあります。それでも、ゼロから全部打ち込むのに比べれば、8割がたできた下書きを直すほうがはるかに速いはずです。

ステップ3:要点をAIに整理してもらう

文字起こししたテキストは、話し言葉のままで長く、そのままでは読みにくい状態です。ここでChatGPTのような文章AIに、要点の整理をお願いします。

たとえば、こんな指示(プロンプト)を使います。

次の会議の文字起こしを、「決まったこと」「宿題(担当と期限)」「その他のメモ」の3つに分けて、箇条書きで短くまとめてください。

これで、読み返しやすい議事録の下書きができます。

無料で始められるツールの選び方

「専用ツールを買わないといけないのでは」と思うかもしれません。最初は無料の範囲で十分試せます。選ぶときの目安は次の3つです。

  • いま使っているツールに機能がないか:Web会議ツールの録音・文字起こしで足りることが多い
  • 無料の範囲で試せるか:いきなり有料契約をせず、まず1回試す
  • 操作がかんたんか:担当者以外も使えるくらい手順が少ないもの

大事なのは、いきなり全社に広げないことです。まずは定例会議を1つだけ選んで試し、うまくいったら広げましょう。

使う前に決めておきたい社内ルール

便利な一方で、会議の音声や文字起こしには、社外に出せない情報が含まれることがあります。使い始める前に、最低限このあたりを決めておくと安心です。

  • 録音することを参加者に伝える
  • 顧客名や金額など、機微な情報を含む会議を対象にするかどうかを決める
  • 無料のツールに会社の情報を入れてよいか、事前に確認する

難しく考えず、「誰が・どの会議で・どのツールを使うか」を一枚のメモに書いておくだけでも十分です。

まとめ

議事録づくりは、「録音する → AIで文字起こし → AIで要点整理」の3ステップで、ぐっと楽になります。ポイントは、いきなり完璧を目指さず、まず1つの会議で試すことです。

会議中はメモではなく議論に集中できるようになり、まとめの時間も短くなります。まずは次の定例会議を、ひとつ録音してみるところから始めてみてください。