「作るか、頼むか」で迷ったときの考え方

「ホームページを持とう」と決めた次に、多くの方が立ち止まります。自分たちで作るか、プロに頼むかという問題です。

結論を先にお伝えします。どちらが正解ということはありません。あなたの会社の「目的」「予算」「社内に触れる人がいるか」で、合う方法が変わります。

たとえば沖縄でも、事業者によって事情はさまざまです。

  • 観光客向けに英語のページも欲しい飲食店
  • 人手不足で採用ページを急ぎたい建設・介護の会社
  • まず名刺代わりに1ページあればいい士業や個人商店

同じ「ホームページが欲しい」でも、必要なものは違います。この記事では、6つの軸での比較と、4パターンの選び方で、あなたの進む道を1つに絞れるようにご案内します。

そもそも「自作」と「外注」は何が違う?

まず言葉を整理します。むずかしくありません。

  • 自作:無料または低額のツールを使い、自分たちで作ること
  • 外注:フリーランス(個人のプロ)や制作会社にお願いすること

外注の費用が高く見えるのには理由があります。ホームページ制作の費用は、その大部分が「人が手を動かす時間の代金」です。だから、個人に頼むか、小さな制作会社か、大きな会社かで、同じような仕上がりでも金額が数倍変わることがあります。

ここで大事な前提を一つ。「安いから得」「高いから安心」とは限りません。 安くても自分たちの時間がかかりますし、高く頼んでも中身(写真や文章)は自社で用意する部分が多く残ります。

沖縄の小さな会社の事務所で、ノートパソコンの画面を指さしながら相談している経営者と若い社員。机の上には手書きのメモとコーヒー、窓の外には明るい南国の空

つまり、費用の数字だけを見て決めると失敗します。次の章で、費用以外もふくめて比べてみましょう。

6つの軸で横並び比較する

「自作」「フリーランス」「制作会社」を、6つの軸で並べます。金額はすべて目安で、目的やページ数、機能によって大きく変わります。

自作 フリーランス 制作会社
初期費用の目安 0〜20万円 10万〜50万円 50万〜300万円以上
月々の費用 数百円〜数千円 ものによる 保守契約で発生することが多い
完成までの時間 自分の作業時間しだい 数週間〜 1〜数か月
仕上がりの品質 見た目は整えやすい 相手の実力しだい 高くしやすい
集客力(検索対策) 限界がある 依頼内容しだい 力を入れやすい
更新のしやすさ 自分ですぐできる 依頼が必要なことも 依頼が必要なことが多い

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表を見ると、自作は「安くて、すぐ直せる」のが強みだとわかります。一方で、検索で見つけてもらう力(集客力)には限界が出やすい、という弱みがあります。ここは見落としやすいので、あとで詳しく説明します。

費用の全体像をもっと知りたい方は、ホームページの制作・維持にかかる費用の目安もあわせてご覧ください。

目的別に見る「どこまで作るか」

金額は「何のために作るか」で決まります。目的別の目安を、沖縄の業種例に当てはめてみます。あくまで一般的な目安です。

  • 名刺代わりの会社案内型:10万〜50万円ほど。士業や個人商店が「まず存在を知ってもらう」用途。
  • 集客重視のマーケティング型:50万〜150万円ほど。予約や問い合わせを増やしたい飲食・観光・サービス業向け。
  • 採用サイト:10万〜150万円以上。人手不足で応募を集めたい建設・介護の会社向け。
  • ネットショップ(簡易型):10万〜100万円ほど。ShopifyやBASEなどを使い、物産品などを売りたい場合。

ポイントは、「まず1ページあればいい」のか「集客や採用まで狙う」のかで、手段が変わるということです。

名刺代わりの1ページなら、無料ツールでの自作でも十分に役目を果たせます。反対に、検索から集客したい・応募をしっかり集めたい場合は、作り込みが必要になり、外注が向いてきます。

自分の目的をまだ決めきれていない方は、会社にホームページは必要?メリットと注意点で、そもそも何のために持つかを整理すると迷いが減ります。

見落としがちな「集客力」と「作った後」

ここが多くの人が後で困るところです。ホームページは、作っただけでは自動的にお客さんが来ません。 見てくれる人がいなければ、置いてあるだけになってしまいます。

自作ツールの検索対策には限界がある

検索で上位に出るための工夫を、まとめてSEO対策と呼びます。自作ツールでもできることはあります。たとえば、ページの題名(タイトル)や、検索結果に出る説明文の設定などです。

ただし、それ以上の技術的な作り込み——ページ同士のつなぎ方の設計や、表示速度を速くする調整、検索エンジンに内容を正しく伝える細かな指定——までは、自作ツールでは手が届きにくいのが実際です。ここは制作会社が力を発揮する部分です。

「中身」と「更新」は誰がやるのか

もう一つ、忘れがちな話があります。写真や文章という「中身」は、自作でも外注でも、多くを自社で用意する必要があります。外注しても、丸投げでは進みません。

そして、作った後の更新も考えておきましょう。営業時間やメニューが変わったとき、誰がどうやって直すのか。自作なら自分ですぐ直せますが、外注だと依頼と費用がかかることもあります。

ホームページとあわせてSNSも気になる方は、SNSだけでは足りない?ホームページとの使い分けが参考になります。

あなたはどれ?4パターンで選ぶ

「自作か外注か」の二択で考えると、かえって決めづらくなります。実際には、あいだの選択肢もあります。次の4つで考えてみてください。

  1. 完全自作:無料または低額ツールで全部自分たちで作る
  2. 自作+部分外注:土台は自作し、ロゴや写真だけプロに頼む
  3. フリーランス:個人のプロに頼む
  4. 制作会社:会社に頼む

どれが合うかは、次の3つの質問で絞れます。

  • 社内にパソコン操作が得意な人がいるか? いない → 外注寄り(3か4)
  • 使える予算はいくらか? 数万円まで → 自作寄り(1か2)/数十万円以上 → 3か4
  • 1年後に何ページ・どんな集客を狙うか? 1〜数ページで名刺代わり → 1か2/集客・採用を本気で → 3か4

たとえば「操作が得意な社員はいる。予算は少ない。まず会社案内があればいい」なら、①か②が現実的です。「触れる人がいない。予算はある。検索から集客したい」なら、③か④が向きます。

「自作は安いだけで頼りない」と感じる方もいるかもしれません。ですが、目的が名刺代わりの1ページなら、無料ツールでも会社の情報を正しく届けられます。大切なのは金額ではなく、目的に合っているかどうかです。

外注先を選ぶときのコストの考え方は、失敗しないITツールの選び方の視点も役立ちます。

自作するなら/外注するなら、失敗しない始め方

最後に、実際の一歩目です。

自作するなら

用途に合わせて、ツールを一例として挙げます。どれも決まった正解ではなく、まず低額または無料の範囲で試せるものです。

  • 一般的な会社案内:Wix、ジンドゥー など
  • ネット販売をしたい:BASE、STORES など

ここで注意点があります。ツールの「無料」の範囲は、時期によって変わることがあります。 契約する前に、公式サイトで最新の料金を必ず確認してください。

  • ペライチは、以前は無料でページを公開できましたが、2025年10月から無料プランでのページ公開ができなくなりました。公開には有料プランの契約が必要です。
  • ネット販売のShopifyには14日間の無料お試し期間がありますが、その後の継続利用は有料です。BASEやSTORESには、売れたときに手数料がかかる無料枠があります。

始めるときのつまずきどころも先にお伝えします。

  • 独自ドメイン〇〇.com のような自社の住所。無料のままだと長い住所(サブドメイン)になります。信頼感を出すなら取得を検討します。
  • スマホ表示の確認:多くの人はスマホで見ます。公開前に必ず自分のスマホで開いて、崩れていないか確かめましょう。

外注するなら

いきなり1社に決めず、2〜3社から見積もりを取ります(相見積もり)。そのとき、見積書で必ず確認してほしい項目があります。

  • 初期費用と月額費用の内訳(何にいくらか)
  • 公開後の更新は「誰が」「どうやって」やるのか、費用はいくらか
  • ドメインやデータの持ち主は自社になるか
  • 公開後の保守(不具合対応など)はどこまで含まれるか

これらを書面で確認しておくと、「あとから追加費用」「解約したらデータが渡されない」といったトラブルを防げます。補助金を使って費用を抑えたい沖縄の会社は、IT導入補助金で安くITを入れるもご確認ください。

まとめ:まず紙1枚に書き出す

自作と外注に、絶対の正解はありません。目的・予算・社内に触れる人がいるかで、合う方法が決まります。

迷ったら、次の一歩として紙1枚にこう書き出してみてください。

  • 何のために作るのか(会社案内/集客/採用/販売)
  • いつまでに欲しいのか
  • いくらまで出せるのか

この3つが決まると、4パターンのどれに進むかが自然と見えてきます。まずはここから始めてみましょう。